こんにちは!O.Hです。
最近では、日本でも「LGBT」という言葉を頻繁に聞くようになってきましたね。「LGBT」とは、レズビアン(女性同性愛者)、ゲイ(男性同性愛者)、バイセクシュアル(両性愛者)、トランスジェンダー(出生時に診断された性と、自認する性の不一致)の頭文字をとった総称であり、性的マイノリティー(性的少数者)を指す言葉です。
ちなみに日本では、この「LGBT」と呼ばれる人は人口の7.6%を占めると言われています。約13人に1人の計算になります。今まで日本では、このような性的マイノリティーをほとんど受け入れない風潮が強かったですが、近年になって少しずつその雰囲気も変わりつつあるようにも感じます。
ただ、やはり現在も自分が「LGBT」であってもそれを公表できない人や、周囲がそれを自然に受け入れられないという現実がまだまだあるのも事実ですね。
では、この多文化国家の国、オーストラリアではどうなのでしょうか。
私が実際に生活をしてみた感想として、オーストラリアでは、日本よりももっと世間の人々が性的マイノリティーの人を受け入れ、認めている印象が強いです。
その一つの大きな証として、去年(2017年12月)オーストラリアでは、国民投票の結果のもと「同性婚」がついに合法化されました。
去年の9月から2ヶ月間にわたって同性婚の是非を問う国民投票が行われていました。郵便を通じて行われた投票は11月中旬に結果が明かされ、有効票のうち、賛成が61.6%、反対が38.4%となり、賛成派が反対派を大きく上回りました。
投票率も「79.5%」と高く、住民の意思が反映された結果と言えます。結果発表直後、オーストラリアの街中では涙を流しながら喜ぶ人たちの姿もありました。
その投票期間の間、街を歩いているとこのようなメッセージをよく見かけました。
「VOTE YES」(賛成に投票しよう!)という意味ですね。
投票実施前、同性婚を支持していたオーストラリアのターンブル首相も、国民に対して、すでに多くの国で同性婚が認められているとし、「これらの国では天地がひっくり返ったか?生活が停止したか?伝統的な結婚が傷つけられたのか?答えは『ノー』だ」と賛成を呼びかけていました。
この投票結果をもとに婚姻法の改正案が提出され、オーストラリア政府は正式に2018年12月8日、同性婚を合法化しました。これで、世界で26ヶ国目に同性婚を認める国となりました。
※ちなみにアジアでは、現在、台湾が同性婚の合法化に向けて動いています。これが実現すればアジア初となります。
正直なところ、実は私はすでにオーストラリアは同性婚が合法だと思っていました。そのくらい、街中で同性愛者のカップルに遭遇することが多いです。
私も初めてオーストラリアに来た頃、メルボルンにある公園で男性同士のカップルがキスをしているのを見て衝撃を受けたのを覚えていますが、今では特になにも驚かなくなりました。
オーストラリアでは、「LGBT」は何も特別なものではなく、とても身近なものだと感じました。ちなみに、シドニーはアメリカのサンフランシスコに次いで、世界で2番目に男性愛者(ゲイ)の人口が多い都市でも知られています。
そんなシドニーでは、毎年2~3月頃に、世界最大のゲイ&レズビアンの祭典が行われています。「シドニー・ゲイ・アンド・レズビアン・マルディグラ」(Sydney Gay and Lesbian Mardi Gras)という名の祭典です。
この祭典には、オーストラリアの国内だけでなく世界各国から多くの人が集まります。メインとなるパレードの参加者(出演者)は1万人以上と言われています。また、そのパレードを見る観客の数は、なんと「30万人」を超える大盛況ぶりです。パレードは、実際にパフォーマンスをしている参加者だけでなく、観客も一緒に大歓声を上げながら、このイベントを盛り上げます。
このように「LGBT」のシンボルとされているレインボー色に包まれながら、本当に様々なコスプレをした人たちが、歌い、踊り、抱き合いながらパレードの通りを進んでいきます。
私も前回(2018年3月)初めてこのパレードを見に行きましたが、本当に驚くほどの人の数で、熱気がすごかったです。前回は、同性婚が合法化されて初めてのマルディグラ祭典であったこともあり
、例年よりさらに盛り上がったようです。本当にみんなとても幸せそうにその時間を楽しんでいました。
ちなみにこのマルディグラの祭典は、パレードだけでなく、約2~3週間にわたって他にもさまざまなイベントを開催しています。どのイベントも同性愛の自由をテーマにしたもので、パネルディスカッションや美術展、スポーツイベントや演劇、コンサートなど、その数は100以上にもなります。
シドニー・マルディグラでは、ただの楽しいイベントという感覚だけでなく、このイベントが同性愛者の「権利主張」のためのものであるということを感じながら参加すると、より多くのものを感じることができるかもしれません。
日本では絶対に見ることのできないような、とても独創的で個性的なイベントなので、その期間にシドニーに滞在している人はぜひ見に行ってみてはいかがでしょうか。
この記事書いた人
オーストラリア滞在中のO.Hです!大学卒業後、約3年間の社会人経験を経て2016年に海外渡航。フィリピンへ3ヶ月留学した後、ワーキングホリデービザで渡豪。現在は学生ビザで滞在中。趣味は海外旅行で旅した国は約20ヵ国。自身の海外生活を通して感じたことや得た知識をもとに、実際に体験しないとわからないような、読者のためになる情報をどんどん発信していきたいと思います!

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