実際に私が働いていた違法ジャパレスが潰れるまでの体験談

実際に私が働いていた違法ジャパレスが潰れるまでの体験談

こんにちは!O.Hです。

 

オーストラリアの賃金が高いことは以前にも記事で触れましたが、実は実際にワーキングホリデーや留学で渡豪した人が、きちんと最低賃金以上もらえる合法の仕事につくのは簡単ではないです。日本人の多くは、最低賃金以下の仕事に就いているのが実情です。その多くは日本食レストラン。通称ジャパレス(ジャパニーズレストラン)ですね。

 

ジャパレスの多くは給料を現金で手渡しています。これをキャッシュジョブといいます。通常、給料は銀行振込ですが、違法の場合は、最低賃金以下で雇っているのがバレないように現金で支払われます。

 

実は私は、シドニーで働いていたジャパレスが営業不振により潰れるという経験をしました。それによって多くの従業員が働いた分の給料をもらえないまま終わったという悲しい結末に。今後ワーキングホリデーや留学生の人がそんな被害に遭わないように、今日はそのときの体験談を少し共有したいと思います。

私は当時、自分が持っていたビザ期限の関係で3ヶ月ほどしか働けなかったため、競争率が激しく採用条件が厳しい合法のジャパレスは諦め、キャッシュジョブですぐに雇ってもらえるところを探しました。ウェブサイトで求人を見つけ、連絡を取って面接に行くことになりました。

面接の場でそのまま採用され、キッチンスタッフのポジションですぐに働けることになりました。時給は$13スタートです。

 

勤務初日にお店に行ってみると、日本人、韓国人、台湾人、タイ人と多国籍なスタッフが15人ほど働いていました。比較的、規模が大きいお店です。

初日に感じたことは、お店の雰囲気が非常に「ゆるい」ということです。お店にマネージャーと呼ばれる人は一応いるようですが、特に厳しく指導が入ることはなく、それぞれが自分のポジションを自分なりにこなしているようなイメージでした。

 

最初はお店が潰れるなんて想像もしていなかったため、単純に、働きやすくてラクだなという印象を持っていました。しかしその後1~2週間働いていくと、お店のあまりのゆるさに次第に違和感を抱き始めました。誰もスタッフを教育したり指導したりしないため、真面目なスタッフと不真面目スタッフで意識が異なり、働く姿勢や行動に差があり、不公平感を感じ始めました。

勤務中にひたすら携帯をいじったり、お店の食材で勝手に調理してゴハンを食べだしたりと、みんなやりたい放題でした。また、お客さんもかなり少なく、とても暇な時間が続いていました。私はその頃から、いくらラクな職場だとはいえ、何も成長が見込めない環境の中で自分の時間を浪費しているような感覚に陥り、辞めることを考え始めていました。

 

そんな中、勤務開始から1ヶ月経った頃から、あることが起こりました。それは、2週間に一度もらえるはずの給料の支払いが遅れ始めたのです。給料日になってもお金は支払われず、あと3日待ってほしいと言われました。最初の理由は、オーナーが体調を崩したため、お金の準備ができなかったと。ちなみにオーナーとはほとんど会ったことはなく、月に2回ほどお店に顔を出しに来る程度のようです。

 

その後また2週間が経って次の給料日が訪れました。すると、当日になってまた今回の給料も遅れると伝えられました。理由は、銀行に行く予定だった日が祝日だったため、とのことでした。私はこの日から、お店の収益状況について疑いを持ち始めました。もう一度このように給料の支払い遅延が起こった時には、辞める旨を伝えようと思い、あと2週間様子をみてみることにしました。

 

しかしこの後から、給料の遅延だけでなく、日常業務をする上でもお店の変化を目の当たりにすることになりました。私はキッチンで働いていたのですが、ある日、毎日納品される食材のパッケージやダンボール箱が普段と違うことに気が付きました。

最初は仕入れ先が変わったのかなと思ったのですが、食材をよく見てみると、質がかなり落ちていることがわかりました。特に顕著なのは野菜で、ほぼ腐りかけのサラダや、虫が大量に付着したキャベツなどが届くようになりました。

これを見て、仕入れ業者にも支払金を滞納していると容易に想像できました。しかし、一緒に働いているスタッフに伝えても、みんなあまり深刻に考えておらず、特に気にせずいつも通り、ゆるく適当に働いていました。

 

そして次の給料日。やはりその日に給料はもらえず、理由も特に説明がなく、オーナーからもう少し待ってほしいと言われている、とマネージャーから伝えられました。そして私はこの日、お店を辞める旨を伝えました。

しかしもともと2週間ノーティス(辞める2週間前には伝えないといけないルール)だったため、あと2週間だけ働くことになりました。

 

勤務最終日には最後の給料は受け取れず、また次の給料日になったら私の分もお金を準備できるとのことで、またその時にお店に来ることにしました。

その後給料日になってお店に連絡しても、まだお金が準備できていないとのこと。いつ受け取れるのかと聞いたところ、お店があと数週間で潰れることになったと報告を受けました。閉店時にお店を売りに出すので大金が手に入る、それまで待ってほしいとのことでした。

私はそれを聞いて、お店が無くなってしまうと絶対にお金を受け取れないと思い、その前に払ってほしいと交渉し、お店の売上から先に給料をもらうことができました。

 

その後も、このような危機的な状況にも関わらず他のスタッフは、私がいくら説得しても辞めようとせず、お店が閉まるまで働くと言っていました。大きな理由としては、給料が遅延し続けているので、今辞めると今まで働いた分の給料をもらえない可能性があるということ。そしてもう一つの理由は、自分たちの好き勝手ができるお店が居心地よく、そこが多くのスタッフにとっての居場所になってしまっていたからだと思います。

 

その後、最後まで働いていたスタッフと連絡を取りましたが、お店が潰れたあとも給料の支払いはなく、各スタッフ(約10人ほど)につき、それぞれ1,0002,000ドルほどのお金を支払っていないままとのことでした。お金に余裕がないワーキングホリデーや留学生にとってこれは本当に悲劇です。みんな今となっては後悔していますが、もう手遅れでどうすることもできません。

実際このような状況の場合、オーストラリア政府が運営するフェアワーク(https://www.fairwork.gov.au/)に通報することができます。そこで調査を行い、違法店や雇用主は、罰金を支払ったり、遅延していた給料を払ったりと対応を迫られます。しかし、自分自身が労働ルール(労働時間制限など)を破って働いている人も多いこと、そして対応に自分の時間と労力を費やすことになるという理由で、違法店を通報するケースは少ないのが現実です。

 

ジャパレスで働くことに対しては賛否両論あります。オーストラリアに来てまで日本語環境で働くことに対してネガティブな意見が多いと思いますが、英語が全く話せない人でも、ジャパレスのおかげで到着後すぐに職を手にすることができるという側面もあります。

 

しかしこのような違法店が存在するのも事実です。今回は私が体験した一例を共有しましたが、オーストラリアで働く際には、自分を守るためにも職探しは慎重に行なっていただければと思います。

当然すべてのお店がこのような状況ではないですが、特に日本とは異なる海外では、常に危機管理意識をもって生活することを心がけましょう。この記事が少しでも参考になれば幸いです。

voicec02この記事を書いた人

オーストラリア滞在中のO.Hです!大学卒業後、約3年間の社会人経験を経て2016年に海外渡航。フィリピンへ3ヶ月留学した後、ワーキングホリデービザで渡豪。現在は学生ビザで滞在中。趣味は海外旅行で旅した国は約20ヵ国。自身の海外生活を通して感じたことや得た知識をもとに、実際に体験しないとわからないような、読者のためになる情報をどんどん発信していきたいと思います!

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山本 尚子

山本 尚子

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